歯・口のケガと予防

ーケガからお口を守るためにー

歯・口のケガについて

大切な歯と顎を守りましょう
歯と口のケガ(外傷)には、歯や口などに加わった外力の強度と方向性により、以下のような種類があります。

歯が折れた(破折片がある場合)

折れた歯の乾燥を防ぐため、牛乳もしくは水道水に浸して歯科医院までお持ちください。場合によっては、特殊な材料で接着することができます。 

歯が折れた(破折片がない場合)

歯の色に近い歯科材料で修復することが、可能な場合もあります。

歯の脱臼

外傷により前歯が抜けました

抜けた歯は、かるく水洗し(30秒以内)、元に刺し戻すのが最善ですが、無理な場合は牛乳に浸すかお口に含みできるだけ早く歯科医院を受診してください。30分以内であれば、良い結果が期待できます。

写真のように、接着剤で固定して元に戻すことができる場合があります。

歯を守るだけじゃないマウスガード

スポーツによる口の中のケガの多くはマウスガードを装着することにより防止、軽減することができます。マウスガードは口の中のエアバックなのです。

マウスガードとは

マウスガードとは口の中の保護装置で、マウスピース、マウスプロテクターなどとも呼ばれています。
マウスガードは外力から顎と口のまわりへの衝撃をやわらげ、歯の破折や、顎の骨折、口の中・口の外の軟組織のケガを防止する もので、脳震盪(のうしんとう)の予防にもなります。

マウスガードの効果

効果としては、歯やその周囲の組織の外傷の予防をしたり、ダメージを軽くします。また、外から加えられた圧力が緩和されるため、脳内圧の軽減、脳振盪の予防や頸椎損傷の予防効果も指摘され、歯が当たって出血した場合には感染の危険性もあるので、その予防にもなります。装着による嘔吐感や発音障害の発生することがありますが、多くは使用する中で徐々に改善されます。改善されない場合は歯科医院にご相談ください。
 むし歯や歯周病の治療は装着前に完了してください。注意点としては、装着後も1年に2回程度のチェックを受ける必要があり、使用頻度や成長に応じて作り替える時期が異なります。

マウスガードの種類

マウスガードにはスポーツ用品店などで市販されている既製品と歯科医院で型をとって作成するカスタムメードのものがあります。

市販品のマウスガード

使用者自身の手で調整し使用するタイプで、熱湯につけて軟化したマウスガードを口の中で成型します。
安価で手軽に使用できますが、適合が悪いことから外れやすい、しゃべりにくいなどの問題があり、また歯を守る効果はやや低いと考えられます。

カスタムタイプのマウスガード

歯科医師が歯型と噛み合わせを取り、精密なマウスガードを作製するタイプです。専用のシートと加熱成型機を使用し作製します。
個人の歯型に合わせて作製するので、適合がよく外れにくく、違和感も少ないので発音がしやすくなります。

外傷の多いスポーツ(中学校・高等学校における体育や部活中)

口腔周囲に対する外傷の多いスポーツバスケットボール/野球(公式・軟式)/サッカー・フットボール/バレーボール/ソフトボール/ハンドボール/テニス/ラグビー/バトミントン
※令和元年~令和3年度:日本スポーツ振興センター統計

マウスガードの装着の義務化されているスポーツ競技

競技種目義務化問い合わせ
ボクシング日本アマチュアボクシング連盟
アメリカンフットボール日本社会人アメリカンフットボール協会
キックボクシング新日本キックボクシング協会
ラクロス日本ラクロス協会大阪支部女子のみ
インラインホッケー日本アイスホッケー連盟20歳以下
空手全日本空手道連盟流派、試合による
ラグビー日本ラグビーフットボール協会高校公式試合
(平成18年度より)
柔道×全日本柔道連盟
サッカー×日本サッカー協会
スキー×全日本スキー連盟
アイスホッケー×日本アイスホッケー連盟
○:義務化されている △:一部義務化されている ×:義務化されていない

マウスガードQ&A

マウスガードとはどのようなものですか?

マウスガードは歯に装着することにより歯や口のまわりの軟組織を保護することができる軟性樹脂の安全具です。

なぜマウスガードが必要なのですか?

スポーツ中は想像以上の衝撃が顎顔面に及ぶ可能性があります。そのためお口の中のけがを予防する、歯のすり減りを防止する、顎関節を保護するなど様々な効果が期待できます。

マウスガードを使っていれば、すべてのケガを防げるのでしょうか?

吸収できる衝撃の限界を越えた場合、マウスガードを装着していてもお口のけがは起こります。ただしそのケガの程度は、装着していなかった場合よりも小さくなると言えます。

マウスガードを作るのに必要な受診回数はどのぐらいですか?

ケースにもよりますが2回~4回程度です。
【1回目】説明・歯の型取り→【2回目】口腔内に装着 →【3回目】経過観察・調整(数回)という流れになります。

マウスガードを作る費用はどのくらいかかりますか?

材料等で費用が変わりますので、作製する歯科医院で確認してください。

マウスガードには色々種類があると聞いたのですが?

マウスガードには市販品と歯科医師が作製するカスタムタイプのものがあります。
当然カスタムタイプのマウスガードのほうが適合性が高いので効果も高くなります。

マウスガードのお手入れはどのようにしますか?

専用の洗浄剤や除菌スプレーを使用し洗浄した後、水道水で洗ってから乾燥させて、専用のケースで保管してください。

マウスガードの保管で気を付けることはありますか?

マウスガードは高温により変形するので、熱湯での洗浄、乾燥機の使用、高温になる室内や車内での保管等に注意してください。

歯の治療中ですが作製できますか?

作製することはできますが、治療後に噛み合わせが変わり装着感が変わることもあるので、まず治療を完了してからの作製をおすすめします。

矯正治療中ですが作製できますか?

作製できますが、治療経過に影響を及ぼすおそれもあるので、治療中の歯科医師と相談の上、作製して使用することをおすすめします。