1.事業歯科健診の導入経緯と昭和63年からの受診者の推移

 
富山県内では、昭和50年代半ば頃から、小さな事業所単位に理解ある所から、歯科健診が行なわれていた。健保組合の指示により1支店が行なったり、あるいは、健保の黒字の実績転化の一環で単発的に行なわれていた。また、事業所における産業歯科保健は、労働安全衛生法で定められている酸蝕症をはじめとする職業性疾病の予防対策としての検診が、行なわれているのみであった。
 昭和57年度に日本歯科医師会主催の産業歯科医研修会が富山県で開催された頃から歯科医師会の中でも、産業歯科保健について考えられるようになってきた。すなわち、地域包括医療の中での職域部門という考え方、あるいは職場における成人歯科保健の考え方ができた。そして、第1回の労働衛生担当者歯科講習会が、成人歯科保健講習会と兼ねて、昭和63年3月に開催され、事業所における歯科健診の必要性を感じとってもらえた。
 昭和63年4月、この健康診断対応システムでの最初の歯科健診の依頼(2千名超)が、窓口となる歯科医師会にあった。5月、弟1回健診協力歯科医講習会が開催され、200名を超える歯科医が出席し、健診協力歯科医として認定され、その後毎年1回以上健診協力歯科医講習会を開催し、受講者を健診協力歯科医として認定している。平成15年末現在では約400名となっている。
 事業所健診協力医制度が発足した昭和63年の受診者は7,407名、平成元年が6,283名、平成2年が2,548名と減少したが、平成3年には健康保険組合富山連合会の健診が加わったことにより8,029名となった。平成4年以降は富山連合会の健診が続行されたため受診者が増加したが平成10年度以降景気の低迷に伴い減少傾向にあり、平成14年度までの健診受診者数の推移は下のグラフのとおりである。
 歯科健診結果については、事業所ごとにコンピューターにより分析し、全国平均(厚生省歯科疾患実態調査)の数値と富山県内の歯科健診データと比較、評価、総合診断し報告している。
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